ひきこもる、ということ

『ひきこもれ(ひとりの時間をもつということ)』という本があります。書いた方は有名な詩人、評論家の吉本隆明氏。吉本ばななさんのお父さんです。今世の中が、コロナ自粛で半ば引きこもり体験をしています。私は、二年前にこの本を知りました。その時の自分も家に居がちだったので、この本の言葉たちには共感していました。「一人でこもって過ごす時間こそが「価値」を生む」「孤独ということを、どこまで自分の中に呑み込んで、つきつめていけるか。その上で、どこまで風通しよく生きていけるか」

確かに私も、ひきこもり時間を後から振り返ったら、ゆっくり自分と向き合え、とても豊かな時間でした。そして、本当の自分になるための軌道修正の期間だったとも思います。

今回のコロナ自粛も、ある意味自分を見なおす機会になっていると思います。忙しい日常に、突然半強制だからこそ出来たゆとりの時間。コロナショックという非日常の中での、自分と見つめる機会。深くて、静かな時間が過ごせる。「一人でこもって過ごす時間」は、きっと「宝物」といえる時間になると思います。